歯周病と心の健康~見えない繋がり~
大和市大和駅徒歩二分のまごころ歯科です!今回は歯周病とうつについてお伝えしたいと思います。
はじめに
「歯周病」と「うつ」の関係、一見すると全く異なるように思えるこの2つ。しかし、近年、この2つが密接に関係していることが明らかになってきました。歯周病は、口の中の細菌感染によって歯を支える組織が破壊される病気です。一方、うつは、気分の落ち込みや興味・喜びの喪失などを特徴とする精神的な病気です。一見異なるこれらの病気ですが、実は複雑なメカニズムで繋がっているのです。
歯周病がうつを引き起こす?
歯周病とうつは、以下の様な様々な経路で関連していると考えられています。
1. 炎症物質の影響: 歯周病菌は、歯の周りの組織に炎症を起こし、様々な炎症性物質を放出します。これらの物質は血液中に入り、脳に到達し、脳の神経伝達物質のバランスを乱したり、神経細胞にダメージを与えたりすることがあります。このことが、うつ病の発症や悪化に繋がると考えられています。
2. 睡眠の質の低下: 歯周病は、歯茎の腫れや痛み、口臭などの症状を引き起こし、睡眠の質を低下させます。睡眠不足は、うつ病の症状を悪化させることが知られています。
3. 自己肯定感の低下: 歯周病によって歯を失ったり、見た目や口臭が気になるなど、容姿へのコンプレックスを抱えやすくなります。これらの悩みは、自己肯定感を低下させ、うつ病のリスクを高める可能性があります。
4. 社会的な孤立: 歯周病によって、食事や会話に支障をきたし、人と会う機会が減るなど、社会的な孤立につながることがあります。孤立は、うつ病の発症リスクを高める要因の一つです。
うつ病が悪化する?
逆に、うつ病の人は、歯周病のリスクが高まることも指摘されています。
1. 免疫力の低下: うつ病は、免疫力を低下させることが知られています。免疫力の低下は、歯周病菌の感染リスクを高め、歯周病を悪化させる可能性があります。
2. ケアなどの低下: うつ病の人は、やる気が低下したり、集中力が散漫になったりするため、ケアなどがおろそかになりがちです。これが、歯周病の悪化に繋がります。
3. 栄養不足: うつ病の人は、食欲不振や栄養バランスの乱れが起こりやすく、栄養不足に陥りやすいです。栄養不足は、免疫力を低下させ、歯周病の悪化に繋がります。
早期発見と適切な治療が重要
歯周病とうつは、互いに悪影響を与える可能性があるため、早期発見と適切な治療が重要です。歯周病の治療は、歯科医院で行い、歯ブラシや歯間ブラシを用いた丁寧な歯磨き、定期的な歯科検診など、お口の管理を徹底することで改善されます。うつ病の治療は、精神科医の診察を受け、薬物療法やカウンセリングなど、適切な治療を受けることが重要です。
心身両面の健康のために
歯周病とうつは、一見異なる病気ですが、様々な面で繋がっています。どちらも放置すると、健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。心身両面の健康を維持するために、定期的な歯科検診と精神科検診を受け、日頃から口腔衛生管理と心の健康に気を配ることが重要です。